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気甲子園の風船の詩(うた)

 

 

 

気がつくと

甲子園の観衆の中にいた

手には

風船を握り締めていた

 

何時、どこからかは

記憶していない

 

観客の中で

自分は数でしかなかった

 

試合経過は

記憶していない

 

風船を飛ばしたことに

気がつくと

ラッキーセブンであることを

認識した

 

試合終了後

観客が

ふさぎこみ

六甲おろしは

聞こえてこなかった

 

戦いに惨敗した

阪神タイガースに

深いシンパシーを感じ

自分を取り戻せたことに

気がついた